アニメの目

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2010春期
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荒川アンダー ザ ブリッジ 「8 BRIDGE」

ターニングポイントなのは分かった。シスターがリクとニノの変化(=成長)を振り返っていたその反面、リク父はリクの変容(=退化、迷走)を否定。1BRIDE~7BRIDGEにリクとニノが築き上げてきたものを、どう解釈するかということなんだと思います。

「僕は僕の父親のようになりたい」という作文、「お前に私のことなど分からないのだから、そんな漠然とした目標ではいけない」とダメ出しされました。でも、リクにとって作文の内容なんてなんでもよかった。ただ、父親に褒められたくて、褒められるには何を書いたらいいのかを考えた結果、ああいう作文を書いただけ。

だから、本当は本当に「父親のように」なりたくはなくても、「父親のように」なりたいと書く。他人と関わるな、と教えられ続けてきたリクが、唯一関わりたいと望むのはやっぱり父親なんですね。どれだけ突き放されても、子は親の背中を見て育つ。

これはいわばリクの「子性」です。

父親の言うことを絶対視して成功し続けてきたリクが、荒川にやってきて、その価値観(常識)を見事にひっくり返されました。自分の力で他人と関わり合って、それぞれのかたちで信頼しあって、ニノとは恋愛だってしちゃってます。これって実は、ものすごく単純化してみると「親離れ」のひと言に尽きるんじゃないかな。

変態秘書はリクの恋愛経験値を中学生並みと評価していたけど、実はリクの「子性」だって中学生並みでした。そうやって父親という規範から逸れることなくただ歳を重ねてきたリクが、とうとう自分の力で道を拓きはじめた。それが荒川以降。

「自分は父親にどうあれと望まれているのか」をひたすら考える「子性」からの離脱です。

これがリクの「子性」。ならリク父の「父性」はどうか。

自分の子供にまで「貸し借りなし」を貫き通すのは、それが自分の子供に示したい理想像だから。本当に自分の息子を、赤の他人と同等に扱える父親なんているはずもなく、やっぱりこのリク父からは強烈な「父性」を感じられます。

リク父について考えると、いちばん印象的なのはリク同様にアバンの作文の件。リク父は、少年リクが作文を読み終えたとき、真っ先に拍手をしていたんですよ。でも、帰りの車では少年リクの作文を全否定。「書き直しなさい」とまで。

これって矛盾。矛盾ということは、少年リクだけでなく、リク父も嘘をついていたということになります。

僕は嘘が大好きです。人間、ひとつの側面しか持っていないなんてことはありえないわけで、必ず自分の中に矛盾を抱えているのだから、その口からはいくつでも嘘が飛び出す。飛び出す嘘が多いほど、人間らしいと感じます。

「父性」というものも、それ自体が矛盾を内包します。父親として子供に理想の大人の姿を示したいと思う性であり、逆に父親として息子を肯定する(愛する)性でもあります。

だからリク父の嘘から、強い「父性」が感じられます。が、リク父の行動を「父性」によるものとすると、リクの「親離れ」は波乱の予兆。遅すぎた親離れと、それに続く子離れ。

息子に示し続けた「かくあるべし」という規範・模範。そこから放たれて自分なりの「成長」を遂げようとしている息子を目にして、父親は「どうあるべき」か。そもそも、リクの変化を「成長」と捉えられるか、捉えられないか。

こういう話はすごく面白い。面白いのって、たぶん答えがないから。リクのそれが「成長」なのかどうか。リク父としてどうあるのがベストなのか。一般論や個人的感情論に由来する答えを示すことはできます。「リクのは成長で、リク父はそんな息子の親離れを全面的に認めてあげるべき」

でも、絶対的な答えなんてものはない。リクのを成長と捉えるかどうかは文化や思想に依存します。リクのが成長でないのなら、父親はそれを認めるべきではなくなります。

そうやって答えが定まらないのは、父親に認められたいと思って書いた嘘の作文や、授業参観で表に出してしまったリク父の嘘と同じで、物事に複数の側面があるからです。でも、何らかの行動を起こさないといけない。複数の選択肢・可能性をどういう理由でどこに収束させるのか。そういうところが面白い。


感想を書いていて気付いたんですが、「成長」には対義語がないんですね。それくらい曖昧で漠然とした概念。変化というのは、ある意味では常に「成長」として捉えられるのだから、反対の概念はそもそも存在しないのかもしれないですね。いずれにしても、マイナスの定義されていないスケールで物事を比較するのはかなり難しい。だから「成長」というのは面白いのかもしれないです。

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荒川アンダー ザ ブリッジ 08話『8BRIDGE』 from 本隆侍照久の館 2010-06-12

昔。 一度だけ授業参観日に父が来た。 “将来の夢”が題材の作文。平凡な作文を書いたリクは、帰りの車のなかで父に書き直しを厳命される。 リクは夢を語りたかったわけじゃない。だから父に反抗した。 難しいとこだ……

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