アニメの目

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コミック感想
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作:野村美月 / 画:高坂りと 『“文学少女”と死にたがりの道化』 (GC JOKER)

文字通り食べてしまうほど深く文学を愛する文芸部の“文学少女”こと天野遠子先輩と、成り行きで天才覆面美少女作家にまつり上げられてしまった過去を持つ男の子の井上心葉のミステリアスな学園コメディ。のコッミク版。

でもコメディはほんとに華を添える程度だったような。恋愛要素はあるんだけどラブコメには至らないし、しっかりコメディしてるのは遠子先輩ひとりだけなんじゃないかな。

心葉が美少女作家で売り出されたのは一言で言うと道化だし、自分の気持ちを他人に代筆してもらうのだって。どうもそういうテーマみたいです。

おばあちゃんに愛想を振りまいて、死んでもそれを悲しいと思えなくって、こんな自分は普通じゃないんだっていうあのくだり。あれってそんなに罪悪感を感じるべきなのかな? 自分もそうだった経験があります。祖母には申し訳ないけど、やっぱり悲しんでる振りをした方が良いんだろうとか思ったんです。でもそれって特別なことじゃないんじゃないかな。祖母が他界したときはまだ小さかったけど、幼心なりに空気を読んだし、そのことに関して罪悪感みたいなものを感じることもなかったです。みんなそうだと思ってました。

詰まる所、周りにいる人みんな白い粉をかぶってる黒い羊だと思っていたわけですけど、これってちょっとおかしいのかな? さすがにそんな子供は黒すぎるか。

でもそれで「僕はちっとも優しくない」「非情な人間だ」「僕は普通じゃないんだ」って思い悩める人は充分優しい人ですよ。そう思います。

自分以外の人のために悩んで苦しめるのってすごいこと。
――あ、「苦しめる」は「苦しむ」の可能ね。

それから仮面かぶって嘘をつくのだって必ずしも悪いことじゃないです。
上では「ラブレター代筆は嘘だ」って言っちゃったけど、好きって気持ちは嘘じゃない。まぁ千愛ちゃんの「恋」には何かまだ嘘が潜んでいるみたいですけどね。

先輩の「長い傘を持ってるから大丈夫」って言って折り畳み傘を貸してくれたのだって、なかなか素敵な嘘。さらにその後の「水風呂になるまで読書をしてた」ってのも…… いや、あの先輩ならガチでやりかねないかも。

直接的にストーリーに関わってはいないんですけど、琴吹さんのポジションはなかなか重要かも。どう見たって心葉に気があるんだけど、それでも必死に心葉のアラを探していつでも笑顔で本心を見せないって所にケチを付けています。なかなか良く見てるじゃないか。

でも本心をさらけ出せないのは誰でも一緒で、琴吹さん自身もツンって本心は全然表現できてない。だから余計にイラつくんだと思います。

それに誰にでも同じ笑顔を見せる男ってちょっと不満を感じるかもですし。

ただ、そんな道化の心葉でも遠子先輩の前だけは素になれる。そういう意味ではこの文芸部はとんでもなく相性が良いんじゃないだろうかとも思います。
やっぱり心葉みたいな人間には先輩みたいにマイペースで自由な人が必要でしょ。

それにしても心葉は妙に冷静ですよね。こういう冷めた人間(と自分で思っている人間)は、自分の中に別の自分がいて、その別の自分の中にさらに別の自分がいて…… って感じで無限の自分を飼っていたりするものですが、自分が上辺だけの笑顔で愛想を振りまいていることも、琴吹さんにその点を指摘されたことも、遠子先輩には正直な自分が出ることも全部理解しているようです。

それは仮面を着けているから。自分の中の自分から自分を見られるから。それを手放しに良いことだと言うつもりもないし、逆に悪いことだと言うつもりもありません。

まぁ仕方ないんじゃないの? それが井上心葉っていう個性なわけだしさ。

読んでから数日経つのになかなか考えがまとまらなくて、こんな感じで書こうと決めてからも話が脱線しまくりで、挙句の果てに自分でも何を書いているのか分からないような感想になって……
そんなこんなでかなり苦しんだ感想なのですが、その理由がやっと分かったような気がします。

心葉ってちょっと自分と共通する部分が多いかもです。なんとなく冷めた所とか、気付いたら一歩引いたポジションにいる所とか、自分の中に自分がいる感じとか。そのあたり。
いくら自分の中に自分を飼っていようとも、自分のことを考えるのは難しいし、それに結構辛い。だから感想がまとまらなかったんじゃないかな。

共通部分が多いって言ってもたかが知れてるくらいだし、全然違う部分のほうが多いくらいですけど、それでも心葉が僕の中でもやもやになっていたのは確かなようです。

これだけ書いたら、さすがにすっきりしたかな。

しかしここまで来て結論と呼べるようなものがない! まぁまだ1巻ですしね。
どんな感じのテーマなのかと、それぞれのキャラについてちょっと掘り下げるくらいのことはできたと思っています。

“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ) 1 (ガンガンコミックスJOKER)“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ) 1 (ガンガンコミックスJOKER)
(2009/04/24)
野村 美月

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