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2010春期
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Angel Beats! 第13話 「Graduation」

「戦線メンバーがいなくなってゆりは女の子っぽくなった」ということは、もう本編で言われてしまったことでもあるし、ゆりについては前回の感想でたくさん書いているので割愛して、そのほかいろいろ気付いたところを書いていきます。

まず、卒業式なんですけど、卒業式ってフルネームがいっぱい出てくるんですよね。卒業証書授与とかもあるし、極めて公式な行事なので、当たり前といえば当たり前なんだけど、「フルネーム」っていうところにジーンときました。

名前って自分のこと。自分の名前が呼ばれて、「はい」と胸を張って応えられるというのは、自分を肯定できているということの証だと思います。自分の人生に悔いがあって、それを認められなくて集まった連中が、あの世界での戦いを通してそれを肯定できるまでになったということ。

まさしく自分が生きたことを認め、誇るということだと思います。名前を呼ばれて返事をするだけのことだけど、そういうことを感じて、やっぱりすごい嬉しかったです。

直井なんて特にフルネームに対して胸を張れるか張れないかというのは、彼が音無に出会ってどれだけ変わったかということを象徴していますしね。

それは「卒業生代表、音無弓弦」と自分で言って、自分で喋り始められる(傍から見たら少しアホっぽいけど)というのも、この上なく自分を肯定できているから。「自分は生まれてから死ぬまで音無弓弦だったし、死んでからも音無弓弦として生きてきた」という自負を強く感じました。

その音無の言葉の中に、印象的なフレーズがひとつ。「生きることに抗う」というものです。死んだ世界戦線のメンバーは、全員「生きることに抗ってきた」と、音無は言ったのだけど、最初は違和感を感じました。

だって、彼らは消える(本当に死ぬ)ことを嫌って、天使と戦っていたわけじゃないですか。だから当然「死ぬことに抗っていた」のだと思っていたんです。「死んでたまるか戦線」という別名もあるくらいだし、心残りがあって死を受け入れられないからこそあの世界に迷い込んでいるわけだし。

でも彼らは別に死を受け入れたくなかったわけじゃないんですよね。「自分は悔いなく生き抜いた」という感情がないから死後の世界に迷い込み、次の生から逃れるために天使と戦う。

音無の言う「生きること」というのは、自分が生きた人生であり、次の命で手に入れるであろう人生のこと。戦線メンバーは「消滅」ではなく、「生きること」に抗っていたのだなと、認識させられました。

ゆりは実は神ではなく自分の人生と戦っていたのだと、前の感想でも書いたけど、そういうことだと思います。

あまり散文的になるのもどうかと思うので最後にひとつだけ。音無は本当に「本当ならこの世界に来ることはなかった」のか?

記憶がなくなっていただけで、実際にはトンネルに埋められた人たちは助かり、さらに自分の臓器もドナーとして他の人に与えられた(ただし、こっちは音無も知らない)のだから、確かにそのまま消えてもよかったのかもしれないですね。

でも、音無にやり残したことがなかったかというと、それは違うと思います。音無が医者になってたくさんの人の役に立とうと思ったきっかけは、妹の死でした。死という現実と向き合うことで音無は強くなって、夢や目標もできたんだけど、そもそも妹に何もしてやれなかったというのは間違いなく音無の悔いとして残っているでしょう。

その後悔を解消してくれたのがユイと奏。ユイは性格こそ違えど境遇は音無の妹に似ているところが多くて、音無の中に「こんな人生に価値はあったんだろうか」という気持ちは少なからずあったと思います。ほとんど生きるということを肯定できる強さをもつ音無でも、ユイと自分の妹を重ねてしまうと、どうしてもそういうふうに思うはず。特に、自分が妹の人生に何か意味を与えられたかもしれないのに、それができなかったと悔やんでいるのならなおさら。

「じゃあ先輩が結婚してくれますか?」というユイの問いに、答えが詰まってしまったのも、今思うとそういうことだったんじゃないかな。ほとんど完璧な強さをもった音無の、唯一の弱点は妹に関すること。

でも結局日向がユイに応えてくれて、ユイも幸せに消えることができたのを見て、音無も安心したんでしょう。妹の人生にだって意味はあったし価値はあった。夢もあった。

じゃあ後はひとつ。妹に大好きだと言ってあげられなかったという後悔。それを解消したのが奏。もちろん奏は妹の代わりではないけど、ゆりにとって戦線メンバーが弟妹と同じくらい大切な存在になっていたように、音無にとって奏と妹は同じくらい愛おしい存在だったんでしょう。

奏は全校生徒にとっての「天使」であったけど、実は自分に心臓をくれたひとりの男の子を待っていただけだった。その男の子に「ありがとう」を伝えたいということだけが願いだった。

音無も同じだと思います。「報われた人生」という幸福をみんなと共有したいという思いは本物だったけど、そもそもなんのためにあの世界に行ったのかというと、大好きな人に「好きだ」と言ってあげるためなんじゃないかな。

たったひとりの女の子の死から、万人を救うという目標を得た音無が、結局最後に行き着くのは「たったひとりの女の子のため」だと思うんです。

実はトンネルに生き埋めにされたあの状況から、ひとりでも多くの人を救い出すというのは音無の人生のゴールではないはず。音無の原点は妹の死にあるのだから、大勢の人を救うという道をたどってもそこが終点ではなく、最後のゴールは「大好きなただひとりの人を救う」というところであるはず。

だから、本当の意味で音無の人生から悔いがなくなったのは、奏が消えた瞬間。悲しい別れではあるけど、それも生きるということ。音無が信じ抜いた「生きる」ということなんじゃないでしょうか。

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