アニメの目

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2010秋期
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ヨスガノソラ 第5話 「ヤミアキラカニ」

分岐で別ルートに入ったからなのか、絵コンテ演出が監督でなくなったからなのか、少しニュアンスは違った。でも、一葉ルートで「描かれたこと」をちゃんと継承しながら、「描かれなかったこと」を描いているという点では、やっぱり同じ根を持つのストーリーなんだと思う。

とりあえずパンチラ。それからお風呂。一緒にお風呂というシチュエーションにしても、その後あそこまでいっちゃうのは他のアニメにはない。確かにそうなんだけど、パンチラやお風呂っていうのは、『ヨスガノソラ』としては軽率なエロの表現だと思うのです。

ここでことわっておきますが、感情の重みとか、乗り越えるべきイベントとか、そういう話をしているわけではありません。実際に、一葉ルートでは基本的には一葉が一人で勝手に抱えていた問題を勝手に解決して、悠はそれを一番近いところで眺めていただけで、結果的にあんなオイシイ椅子にたどり着いているのです。

エロっていうのは表面的な感情ではなく、もっと奥の奥から湧いて出る衝動であるはず。だって、理性だの分別だのという強敵が押さえ込もうとしても、それをはね除けて爆発するくらいのものですから。だから、イベントを消化しようがしまいが、ああいう展開はかなり軽い。

『ヨスガノソラ』はすごく面白い、すごく特殊だと思っているんだけど、それは別に過激なエロ描写のせいではなく、理性に対する感情としてのエロを描いているからです。前回の感想は、一葉そっちのけで主に瑛のことを書いたんだけど、要するに理性やら社会的な関係性やらで押し込められた官能が、僕は大好きなんだと思います。自分でもちょっと意外な発見なんですが。

そう考えると、やっぱりピョンとジャンプしてスカートがめくれるとか、らしくない。表面的な、極めて軽率なエロを描いているような気がしてならない、ということになってきます。

で、こういうことを考えていて気付いたんですが、それって完全に制作側の術中とうか、まったく想定内の見方なんじゃないかなあ、と。

っていうのも、瑛はまだまだ悠に見せていない部分、立ち入らせていない領域があるわけじゃないですか。だから描かれるエロはどうしたって表面をなぞるような、ありふれたラブコメみたいなものになってくる。パンチラもお風呂も。あと、一緒に川に落ちて下着が透けるとか。

むしろ悠が教室に着いたときに、うまく体を回転させながら花瓶をとって悠とすれ違う様子であったり、男としてはそういうところのほうが、ズンと心に来る。裸を見せるより、心を見せて欲しいと思う。その心の奥にある本当のエロを見せて欲しいと(以下略)。

一葉編のところで、無理して笑顔を振りまいて「自分は今のままで幸せ」と一葉に言うことで自分自身にもそれを言い聞かせようとしている様子は描かれていたけど、その続きですよね。一葉に惚れて悠が気付いてあげられなかった瑛の気持ちが「アキラカ」になる。

要するに、絵面でのエロの表現がずいぶん浅くなったのだけど、まったく『ヨスガノソラ』らしくないのかというと、全然そんなことはない。っていうのは、瑛が究極のチラリズムを体現しているから。

悠が瑛のことを覚えていると言うと、顔を赤くして喜ぶ。でも、ペンダントを探そうというと、顔を曇らせる。無理して頑張らなくていいと言う。見て欲しい、けど見られたくない。その意味ではお風呂で背中を見せたのだって、同じ感情の表れなんだけど、要するに瑛の性格ってそういう感じ。

そもそも出生からして歪なのに、その中で明るく真っ直ぐ成長しようとしたせいで、ずっと笑顔で自分の本当の気持ちを心の奥に隠すようになっている。でも、その隠している気持ちに気付いて欲しいと思っている。それは心の底からの欲求で、エロにも類似するもの。

文章が散らかってきたので、ここらで「要するに何が言いたいのか」をまとめます。

確かに瑛は悠が好きで、一緒にお風呂に入っちゃうのだってその気持ちの表れなんだけど、そんな悠に対してでも見せたくないものがある。昔の話、特に出生のあたりに瑛の闇があって、そこには踏み込ませたくない。でもそれをチラッと見せる。それは悠にその闇まで来て欲しいと思っているから。

一緒にお風呂に入るとか、そういうのは瑛のまだまだ表向きの欲求で、本当に悠に求めているものは、自分が嫌だと拒絶している領域にまで踏み込んできてもらうこと。

あの舞っていうのも面白い。定められたように、人から望まれるように舞う。それって瑛が感情を抑制して、笑顔を振りまいているのと同じ(ちなみに一葉は瑛に悲劇のヒロインを求めていた少数派だったのだけど)なんですよね。でもその最中に涙を流す。本当の気持ちを少しだけ見せる。ああ、チラリズムかな。

お風呂でやっちまうのに「展開が早すぎる」とか「まだ全然描けてないじゃん」とかツッコミをいれるのは実に正しい感想で、それが「歪である」という印象だった人も多いはず。でも当然なんですよね。本当の気持ちを隠しながら、奥の奥は隠しながら表面だけで悠に接する瑛からは、「異様なエロさ」を感じて当然。むしろそれをちゃんと表現しきっているスタッフがすごい。

結論としては、一段階深いところにある感情を描いていて、それもかなりそそられるチラリズムだから、その点ではかなり『ヨスガノソラ』らしいエロの描き方なんだと思います。


ちなみに穹なんだけど、一葉編よりも悠に絡む。一葉編最後に出てきたオルゴールやクロスというアイテムが穹の周辺に登場する。こういう積み重ねかたは、完全なオムニバスと違って、ストーリーが分岐するというものの面白さであると思います。

瑛のペンダントを探しに行くのに、悠が家を飛び出したとき、「あっ鍵閉めてない!」(鍵は家をがちっと守るもので、つまりは悠と穹の関係性を端的に表現するアイテムです)とか思って一人で盛り上がっていたんですけど、つまりスタッフは一葉編の中で瑛や穹を描くのを忘れず、瑛編の中でも穹しっかり描いてくる。

キャラクターがどんどん深まって、深さとはすなわちエロさなのだから、『ヨスガノソラ』的なエロティシズムがより味を増していくんじゃないかと、「分岐」という形式にそういう期待をしています。

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