アニメの目

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2010秋期
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ヨスガノソラ 第7話 「ツミナオトメラ」

ん? これって悠と穹の関係性が反転しているんじゃ……

ということで、瑛編を「概ねハッピーエンド」で完結し、ふたたび物語はそれ以前の分岐点へ。物議を醸した「イかせて」発言まで戻って、穹・奈緒を描きます。

上でも書いたように、この7話を見ていてふと思ったのが、「悠と穹の関係がこれまでとは全く逆に描かれている」ということです。

せっかくなのでこれまでと同じキーワードでもって表現しますが、悠は穹にとっての蚊帳でした。つまり、悠を穹を守るべき存在として描き、穹を悠に囲われてきたものとして描いていたわけです。一葉編、瑛編では悠がだんだんと蚊帳として機能しなくなっていく(悠の外向意識が強くなっっていく)様子と、それに対する穹の対応というものが、確実に表現されていました。

まあ、ひと言で言うなら孤独ですね。一葉に惚れちゃった悠に対して、何をするでもなく黙ってそれを見つめ、いずれ「脱悠」の一歩を踏み出すに至った穹の姿があったわけだけど、あれはあれで、穹としてあるべきひとつの姿だと思います。

あー、日本語が悪い。要するに穹は悠が外の女(一葉)と仲良くなることを認め、自らの欲を我慢する(昇華させる)という選択をしました。そこには間違いなく理性が機能しているし、分別というものも感じさせました。あの穹が。

そのあたりで「なんだか穹らしくないなあ」というようなことを書いたと思います。1話に比べると、ね。

じゃあ瑛編ではどうだったのかと言うと、これも変わらずに孤独。しかもこの孤独感は一葉編に比べてさらに濃いです。

っていうのも、悠がすごく瑛に対して必死になっていたから。DNAによる検査結果を届けるために、瑛編のクライマックス(というよりは、一葉&瑛編のクライマックス)にたまたま立ち会うことになった穹だけど、一人だけ全然会話について行けていない感じがプンプンしていました。それは当然と言えばまさにその通り。

瑛編の話が話だっただけに、なんというか、悠の側にいられるのは一人だけということを強く意識させられたし、誰かが悠と付き合うというのは、つまり穹が孤独になることなんだという演出もありました。

「概ねハッピーエンド」で唯一その例外となってしまった穹だけど、その中で描かれたのはどんどん悠が離れていく孤独と、それをどうすることもできない穹だけでした。一葉編で見られたような、前向きな感じはなかったけど、それに関しては単に放送の尺に収まらなかっただけかなあとも思っています。

だから、これまでの話では、だんだん離れていく悠に対して、穹はそれを仕方ないものとして考えているように描かれていたと言っていいはず。

それが今回では、穹が徹底的に奈緒を嫌い、奈緒の邪魔をしようとしています。まるで悠に悪い虫が付かないように目を光らせているかのようで、その意味で穹が悠を囲う者になっていると感じるのです。

さてと、じゃあその差は何? ということについて書きます。(ここまでが長い長い前フリ)

「うっかりスケベ」なる幸せな言葉があるじゃないですか。全くの無計画に、あるいは無意識にそうなってしまうという、エロゲー界のフィクショナルなスケベ。奈緒はその対極にいるように思うのです。

両親がうまくいっていなかったから、そのストレスのはけ口として悠を半レイプした。そんな事実を作っておいて、それから「今は反省しているの、ごめんね」みたいなおっかなびっくり態度で悠を誘う。登校中に出会うのだって、自転車で転ぶのだって、全部「うっかり」ではなく、全て計算されているように感じる。

穹を守るという悠の蚊帳としての仕事を消し、即座に外向的にシフトチェンジさせるべく、真っ先に蚊取り線香を持ってくるあたりには、強かさすら感じます。

もちろん本気でそんなことは思っていません。本当に「やっちゃった」んだろうし、それについて引け目というのを持っていて、なかなか踏み出せないというのは分かっているんです。でも、なんとなく奈緒にはそういう計算高さみたいなものがあるんじゃないかということも、わりに本気で思っちゃいます。

理由は単純で、わが愛しの穹が奈緒を徹底的に嫌っているから、どうしても穹の立場からものを見てしまっているということなんだと思います。要はステレオタイプ。

でもそれなら、穹だってそういうステレオタイプで奈緒を嫌っているんじゃないかな。

「アイスは一人で食べるもの」が穹の基本。一葉編では瑛と一緒に食べて、それでもって穹の「脱悠」を演出したのだけど、実はもう一人穹と一緒にアイスを食べている人がいるんですよね。それが奈緒。OPです。

奈緒は穹にとって友達と呼べる唯一の人だったはず。で、その人が悠を襲う様子を目撃した(らしい)穹は、そのときはたぶんショックだけだったんだろうけど、時間の経過と共に、それが奈緒に対する敵対心という形に収束していって、深くに根付いてしまっているようです。

要するに、穹が奈緒を嫌う原因なんてたったの一点しか無く、しかもそれにしたって、時間の流れで無為に増大されたものらしいのです。

穹の対応が全然違うのは、きっと穹が奈緒のことを嫌っているからだと思うんだけど、こういうことを考えると、どうもそれは表面的なもので、全く本質的ではないという気がします。つまり、他に何かクリティカルな原因がある。

じゃあなんだろう、と考えると、それはやっぱりコンプレックスなのかな。奈緒は穹が持っていないものを全部持っている。大きい胸も、こびるような目線も(これは穹視点の偏見を加味して)、行動力も、やっていい体も、全部。

穹は頑張ったって制服の採寸をしてもらうところまでしか踏み込めないのです。穹が悠の妹である限り、それ以上はダメ。穹もそのことは分かっている。どうしたって「イかせて」もらうことはできない。

でも奈緒はそれを軽やかに飛び越える。まさに体ひとつでやってのけてしまうのです。これは穹にはできないこと、やってはいけないことです。

奈緒に付けてもらったボタンを全部外して、指を突きながらでも自分でボタンを付け直していましたが、あれって奈緒が持っているものでも自分も持っているものがあるということを証明したかったんでしょう。そういう意地。

うんうん、「穹が奈緒を嫌っている」の原因を掘りさげたわけだけど、これはちょっと近付いているような気がする。でも、なんか満足いかない。それは、他の女(一葉、瑛)に対しても同じようにコンプレックスを感じたはずで、奈緒だけに示す反応の原因としては不適切だから。

それなら奈緒と一葉や瑛との違いを考えると、なるほど、奈緒は悠の幼なじみなわけです。つまり、奈緒は悠と小さい頃に時間を共有しているけど、一葉や瑛はそれがない。

小さい頃の時間というのは、よくよく考えれば穹にとっては最終領域なんですよね。「悠が外に出て行くのは仕方ない。でも、誰か他の女が家に上がり込むのは嫌」みたいな表現はあったけど、それと同じです。

「悠が他の女と付き合うことになっても、自分には小さい頃の時間という聖域が残されてる」という気持ちがあったのだと思います。妹であるから踏み出すことが許されないのだけど、逆に妹であることの優位性が穹の最後の居場所として残されていたわけです。

でも、相手が奈緒なら、相手が幼なじみなら、その聖域まで根こそぎ奪われる。だって、いつも三人で遊んでいたのなら、妹の優位性なんてものはないのだから。

二転三転としたけれど、これがいちおうの最終結論です。穹が奈緒を邪魔するのは、奈緒が悠もろとも、穹の居場所全てを奪いかねない存在だから。

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