アニメの目

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2011冬期
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STAR DRIVER 輝きのタクト 第22話 「神話前夜」

これだから作中作構成はたまらない。

あり得ないくらいに面白かった。とは言っても、詰まるところ神話の前夜、これまでこの島で何があったのか(つまりツナシトキオの物語)を語ったに過ぎず、さあ、これからタクトの神話が始まるのだ、というだけのものなんですけどね。最終決戦の前夜、という意味でも最高級のトリックです。

さて、じゃあ夜間飛行による「神話前夜」を、自分なりに考えて解釈を与えていきます。

まずキーになるのは二重性という言葉。作中劇というものも二重の入れ子構造になっているのだけど、それだけでなく、クレイスやコルムナのモデルがそれぞれ二重にいるのです。

その原因は物語の二重性にあります。つまり、ツナシトキオの青春と、ツナシタクトの青春は酷似しており、過去と現在の二つの物語を考えたとき、彼らと彼らに関わる人々はほぼ同様の位置付けである二人ずつのキャラクターが存在することになる、ということ。

あ、日本語が難しすぎる。例を挙げた方がよほど分かりやすいな。つまり、かつてツナシトキオが愛情を捧げたはずのソラと、現在においてツナシタクトが守ると誓ったワコは、物語の立ち位置的に同様であるということが言いたいのです。であれば、ワコが演じるクレイスは、ソラのメタファであり、同時にワコ自身のメタファである、という二重の意味構造が成立しうるということ。

かつて船に執着するコルムナに忘れられたクレイス。これはサイバディに固執した結果、トキオがソラを見失ったということと完全に一致。

そういった神話の前夜、すなわち船(=コルムナ)の物語を聞かされて、今まさにクレイスを守るのだと誓った(口づけを交わした)マルコとクレイスの関係は、綺羅星との最終決戦を控えたタクトとワコの合致する。

こういった見立てでいくと、コルムナはツナシトキオがモデルになっているらしい、と考えるのが自然。クレイス=ソラとコルムナ=トキオは、成立するなら同時に成立していなければならない。

コルムナにだけクレイスが見えるという設定に関して、トキオの描くソラは、カタシロの気付かない美しさを描き出していた、ということを思い返してみる。つまりトキオには、他の人には見えないソラの美しさが見えていたということになる。だから、この解釈はやはり妥当。

でも、それだけかというと、それだけではなさそう。ワコがワコ自身を演じたように、スガタもスガタ自身を演じている。例えばナイフ。「男は誰でも一本のナイフを持っている!」のです。あるいは「見えるが触れられない」という設定。つまり、力はあるのに力を使えないスガタにとって、ワコは決して触れられないものとして存在し続けた、ということと、この見えるが触れられない設定はある程度重なって見える。

加えて、ヘッドとスガタが思想レベルではかなり近いところにありそうだ、ということがこれまで描かれてきたのだということを思い出す。トキオがそうだったように、スガタもまた「力そのものへの憧れ」を抱く者なのです。トキオはこの感情一つでソラを捧げ、サカナちゃんを捧げ、ヘッドとしてサイバディに固執し続けました。

ならばスガタが演じたコルムナは、スガタ自身の未来を暗示していたのだ、とも言える。

こういうふうに、あまり単純なメタファの割り当て(一対一の割り当て)が行われているのでなく、複数を示唆していたり、逆に一部分を言い換えていたりするのが、きっとやっかいの原因でしょう。

そういうことを踏まえた上で、続けます。

命のオーラの輝きというのはすなわちリビドー。その輝きゆえに夢を追い、夢に溺れ、身を滅ぼす。コルムナの物語はまさしくそんな感じでした。

船というのは、おそらくザメク。おそらくというのは、OPでお披露目されたあの巨大なサイバディがザメクなんだろうという予想によるものだからです。でもまあ、アインゴット(これについては後に言及)を握りつぶした描写があったので、船がザメクの言い換えであることはおそらく間違いない。

うん、この二つはいいんです。きっとこれで間違いないんです。問題は魔女と魔女が持つ赤色の宝石。

解釈が分かれるところかと思います。つまり、魔女と宝石を含めてアインゴットだとする解釈と、宝石のみをアインゴットだとする解釈。

僕はある理由から後者と考えているのだけど、前者にも根拠はある。だって、コルムナが魔女を刺し殺す場面とザメクがアインゴットを握りつぶす場面が重ねられたから。だから魔女=アインゴットで、宝石は魔女の一部に過ぎない、という考え方。

どうしてこっちでなく後者だと思うのかというと、ぶっちゃけ後者のほうが面白いからです。

わざわざ「北」と限定される魔女なのだから、魔女というのは気多の巫女であるサカナちゃんのことで、宝石そのものがアインゴットである、というのはどうだろう?

もちろん、これまで語られた物語とは一部合致しない(サカナちゃんとアインゴットに関連性はなかったから)。でも、トキオがソラを忘れ、その後にサカナちゃんを逃がしたということを思えば、時系列の順序だけは合致させることができる。ちなみに、サカナちゃんの封印を解いたのがヘッド自身であることを考えても、この解釈はありなのかもと思えてきます。

ただ、どうしてサカナちゃんがアインゴットを持っているのか、ということについては説明ができない。でも、そもそもこの物語にアインゴットがどう関わっているのかが不明瞭な今、それはそもそもナンセンスな議題でもあります。

ということで、この神話前夜におけるアインゴットの意味を考えてみる。

アインゴットの能力、アインゴットの眼は、対象物を捜索する能力。対して神話前夜内における赤色の宝石の位置づけは、身につければクレイスに触れられるようになる、というもの。この時点で齟齬がある。

アインゴットに関して、まだ知らされていないことがあるのかもしれないとも思うけれど、神話前夜というのは言わばクライマックスの前夜祭なのだから、ここでは未来を示唆する以外に、視聴者が知らない情報というのは必要でないように思うのです。

触れられないソラというのは絵画世界の美しいソラのことか。では、絵画世界に閉じ込めた美しいソラに触れるにはどうすればいい? 僕には見当も付きません。というかそんな方法はきっとない。ならば触れるというのはそう意味でない。

ソラがトキオのもとを去ってしまった後のことを考える。トキオは絵画世界のソラはソラそのものに違いないと気付く。そして、ソラに触れるには、ソラを呼び戻すしかない。ソラを呼び戻すには、まずソラを見つけるしかない。アインゴットならばそれが可能。そう言う意味じゃないかな。

ザメクによって握りつぶされたアインゴットについて、どうしてそうなったのかは分からない。でも、こういうことを考えると、ひょっとしたらアインゴット破壊にはトキオの未練との決別みたいな意味合いがあったんじゃないかな。一度ソラを傷付けて、手放した。今さら手に入れようとは思わない。もっと力を追い求めて、追い求めて、追い求めた結果ほんとうに大きな力を手に入れられれば、ソラだって取り戻せると、ヘッドは考えている。

では魔女を殺すという行為はなんだったのか。これはサカナちゃんの封印を解くということであり、すなわち、さらなる力への邁進です。ソラ、すなわちコルムナに決別し、サカナちゃん、すなわち魔女を殺す(実際は殺したわけではないけれど)。二度大事な女性を手放して、ツナシトキオの冒険は続く。ああ、銀河の船が少女の血で動いているという意味が、やっと分かったような気がするぞ。

サカナちゃんのイカ刺しサムとの関連性も興味深いけれど、とりあえずはこれまでのまとめ。

エントロピープルである部長(と副部長?)がタクトに語って聞かせたかった物語とは、ツナシトキオの物語。かつてこの島で起きたこと。タクトの神話の前夜。

一人の男が、二人の女性を捧げ、力に邁進していくさまと、その悲劇性をひたすらに追求したお芝居だったわけです。そしてその上で、きみは今からどうするのか、と問う。配役の二重性から、タクトの決断はそのまま現実におけるタクトの意志と合致する。「リビドーはワコを笑顔にするため。力はワコを守るため」これがタクトの答えでした。

あ、ちなみにヘッドはそれを聞いてなお、「あのまま続けていればマルクも力に溺れただろう」と言うのだけど。まあそれは解釈次第、かな。でもやっぱり「やれやれ、親父はだめだな」なんですよ、すでに時代は。まあ、あの枯れ具合は魅力的ではあるけれど。

【余録:神話前夜とイカ刺しサムの関連性】思えばイカ刺しサムの物語も二重性を持っていました。ヘッドのことを言っているのか、タクトのことを言っているのか分からない、ということが多かったけれど、今にして考えると、ヘッドのことを言えば、それはすなわちタクトのことを言っているのと同じだったんですね。

さあ、そんな二重意味構造の作中作の関連性を見ていきます。正直、少し食い違いがあるように感じる。それは、ヘッドに銀河の旅(力の探求)をやめて欲しいと思っているサカナちゃんと、あくまで見守ることに徹するエントロピープルである部長との、視点の違いなんだろうと思っています。

共通して現れた設定に目を向ける。魚の惑星、イカ大王、不老不死の王。前二つは、メタな意味でこの二つの創作物語の舞台が同じであることを示しているとして、不老不死の王が存在するということは、サカナちゃんが語ったイカ刺しサムの世界は、コルムナが王になった後、すなわちトキオがヘッドになった後の話だと仮定する。

するとイカ刺しサムの物語はこういう見通し。すでに不老不死になったヘッドは、自身死ぬことを望み、タクトに銀河の船を譲り、タクトが「力の探求」を引き継ぐのだけれど、その道中、自身の愚かさに気付くことになる。

サカナちゃんはヘッドに力の探求を終わらせて欲しかった。不老不死をやめて欲しかった。力の探求を引き継いだ後輩(実際は息子)であるタクトは、おそらくその愚かさに気付き、そこで旅を終わらせるだろうと、伝えたかった。

実際にタクトは親父から力の探求なんて引き継がずに「命の輝きは笑顔のため。力は守るため」として戦ってくれることになるだろうから、サカナちゃんのご神託は、神話前夜によって上書きされたことになりますね。順番としては、神話前夜のコルムナ編→イカ刺しサムの物語→神話前夜のマルク編(つまり神話そのもの)ということになっているのだと思います。

【余録:神話前夜で示唆された展開】コルムナが船そのものということは、ヘッドはザメクそのもの? そう言えばサカナちゃんの封印を破るとき、サイバディなしでスターソード出してたっけな。

それから、こうやって考えると、やはりラスボスはスガタしかいないのかも。スガタがヘッドの進んだ道を歩き、タクトは自分の道を開拓する。そういうふうにして、最終決戦に持っていかれるような流れかな。まあ、スタドラは毎回度肝を抜いてくれるから、こういう予想をひっくり返してくれるのを楽しみにしていたりもするんですけどね。

【ひとりごと】全話脚本って、わりと前後で言葉を拾っていけるのが楽しい。分担制ではこうはいかない。

【お礼】この記事はひどい。アンサイクロ的に、冒頭で糞記事を宣言するべきだったかもしれない。だって、どう考えたって長すぎです。ごめんなさい。これ以上まとめられなかったのです。能力の限界だったのです。最後まで読んでくださった方に、心からのお礼を。それから途中で挫折してしまった方にも、途中まででもお付き合いいただいてありがとうございました、と。

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◎STARDRIVER輝きのタクト第22話「神話前夜」 from ぺろぺろキャンディー 2011-08-02

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